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一撃でファリスのロンリネスウルフの右腕がバラバラに壊されてしまう。
(やはり…あの頃のままか…。)
少し惜しいな…と思ったが、手心は加えないぞファリス。左ハイキックでロンリネスウルフの頭部を狩にいったが、回転。ロンリネスウルフは一回転して右腕をカバーをする様にアクロバットに防御した。
(なんで技量だ…!)
面白い、面白いぞファリス…。こんなに血が滾ったのは久しぶりだった。もっともっとお前の本気を見せてくれーと思ったが
バーンと雷管を弾く音が鳴った。タイムアップだった。
「この勝負引き分け。」
「やったで!なんてグラップリングや!」
「カムリ相手に引き分けやがった!」
「ゆくゆくはエースパイロットも狙えるな!」
出てきた僕を味方全員で迎えてくれた。バシバシと肩を叩かれて三回胴上げされると、四回めに落とされた。そのまま皆さんのローキックを喰らい、最後はムゴルさんの洗って無い脇のラリアットでフィナーレを迎える。
「まあ俺達の中で一番弱いけどな?」
「調子にのんじゃねーぞ。くそガキ。」
「一番強いのはワイや。」
散々揉みくちゃにされて最後はペっと唾を吐かれた。
別に僕は強くなんか無い。カムリもきっと弱点に気づいている昔から僕には月食力が赤子よりないって事に。
「おやっさんはコレを見にきたんすか?」
「まあな、どうだったお前の「弟」は?」
「技量だけなら俺も負けてると思います。あとは経験と…」
「月食力だけか…。」
二人で曖昧な笑みを浮かべる。
「こればかりは生まれつきの問題だからな…。ファリスには月食力が無いのならスキルを磨けと常々言ってきたがまさかここまで化けてくるとは。」
「でもあいついつも自信なさそうにしてるんす、…。俺はもうたょっと自信があっても良いんじゃないかと…」
「何話てんやゾマホン。けったいなツラしよってからにサナダムシでも沸いてるんか ?」
なんでもねーよと言うと。
「今日の試合はお主の反則まけやで。 普通ただの模擬戦にニ機も指揮官機 出してくるアホがどこにいるんや?このヒノモトにそないな卑怯 な男どこにもおらへんで?ただの原人やで。ホモ・サピエンスやでこいつ。」
「お前こそ何がモテ内応だ!モテることがそんなに悪いのか!」
「鼻にかけてるでコイツ!土偶みたいなツラしとる癖に!クラス一のブスに告白せーや!」
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