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何故あんなに平気でーーー。
悲しすぎる。人殺しを殺して一体何になるんだろう?キョウト学会でも異端な思想のファリスは悲しみに明け暮れた。
コンコン、ドアをノックする音がした。寝てるフリをしてやり過ごそうとしたが、
「ファリス?寝てるのか?」
カムリ・栞が中に入ってきてしまった。
「カムリ?何か用?」
「泣いているのか…?」
何でも無いんだ、と言うと
「カムリは敵が憎い…?」
「敵…?」
「例えば、キョウト学会が今敵対してるオオサカ王国の兵士は?訳あって僕達と敵対しているけど、所属している兵隊全員憎い?」
「憎いな。」
「何で?」
「奴らのせいで俺達の仲間が何人死んだ?軽く3桁の命が亡くなっているんだぞ?ファリスはあんな暴君に従ってる馬鹿な兵隊共が憎くは無いのか?」
「オオサカ王国の兵隊が全員悪い人間とは限らないでしょう?彼等だって僕達だって好きで殺し合いなんかしたく無いんだよ。」
「俺は敵を殺してやりたいね。あんな馬鹿な王に組みして人を殺す奴等なんて死んで当然位に思ってるよ。」
「!?」
「王に組みして人を殺す奴等なんて死んで当然位に思わないか?」
ファリスの目から滝の様に涙が流れ出した。
「それじゃあカムリもあの少年と同じだよ!結局は人殺しを楽しんでるんだよ!」
「何!」
「殺してやった方がいい?どこに死にたい人間がいるんだよ!」
「奴等がやっている事は征服戦争だぞ!殺さなければ、蛆みたいに沸いてくる奴等なんだ!殺して殺して殺し尽くさなければ戦いは終わらないんだ!」
「カムリの馬鹿!何故僕等が喧嘩してる様に敵の国と喧嘩しないんだ!話し合いで解決できる問題かも知れないんだぞ!カムリはMBで戦いたいだけなんだ!本当に大切な事から目を逸らしているだけなんだ!」
「そんなに生易しい相手なら今頃戦争なんてとっくに終わってる!お前こそ戦争が怖いだけじゃ無いかのか?自分が傷つきたく無いだけじゃないか!」
「カムリだけは僕のことわかってくれると思ったのに!」
ファリスは走って部屋を飛び出した。
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