甘いゆび

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カタカタと音を立てて キーボードを素早く正確に叩くその指を 見ているだけで  ドキッとして 「頼むよ」と言いながら 目の前に差し出す書類を掴むその指を 見ているだけで  キュンとした 柔らかそうではない どちらかといえば ゴツゴツしてるその指は どうしてか とても甘そうに見えるの 魅力的で とろけそうになるから? 仕事中だしね? ジッと見ないようにしてたの それなのに 気付けば こちらを見ている切れ長の瞳があって それはなぜか優しく細められていて 距離を詰めてくる  心臓が止まりそう 二人きりの時 思い切って 貴方の指は甘いの、ね? そう伝えたの いつ見ても素敵なゆびは甘そうで 私を簡単に蕩けさせるから そうしたら 『甘いのはキミのココ、でしょ?』 ゆびよりもっと甘いキスが 降ってきた
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