誰にも渡さない

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 可愛らしいピンクの突起を口に含んで舌で転がすと。 「・・・っ・・・ん・・・」  堪えるような声が聞こえてくる。  上目遣いに見やると、美紅は手の甲で口を押さえていた。 「我慢、しなくていい。もっと、声、聞かせて」  一方の手で美紅の手を取り払い、もう一方の手と唇は柔らかいふくらみに触れ続ける。 「や・・・っ・・・淳見(あつみ)く・・・んっ」  吐息混じりの甘い声が漏れる。  前に吉岡が言ったことがある。  美紅の優しい声を聞いていると嬉しくなるって。  その気持ちはよく分かる。  でも。  その声で呼ぶのは俺の名前だけでいい。
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