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エッチな本があっても驚かない。
部屋がトレーニングジムになっているぐらいはありそうだ。
Gが出るレベルで汚かったら、逃げよう。
女性を連れ込んでいたら、喧嘩して追い出す。
お姑さんがいたら、愛想良くして気に入られておく。
よし作戦はバッチリだ。
「何ですかこれ?」
センパイの家について、ドアを開けて、目に飛び込んできた物は完全に予想外だった。
「引っ越しは◯通」と書かれた段ボールが積んであった。
「札幌へ異動の内示があった」
また北海道か。
北海道人にはそこいらのジンギスカンでも食わせとけ。
いつ内示出たの?
どうしていってくれないの?
センパイにとって私はただの同僚でしかないの?
私の気持ちは?
センパイの気持ちは?
そんな疑問が頭の中を嵐のように駆け巡った。
「どうして言ってくれなかったんですか」
やっと捕まえることが出来た言葉をなんとか口にする。
「心配かけたくなかったから」
そんな答えが返ってきて、さすがにキレた。ふざけんじゃねぇぞ。
「くたばれ、チョコゴリラ!」
胸骨の真ん中目掛けて、肘鉄を叩き込む。どんなに鍛えていてもここに筋肉はつかない人体の弱点。
怯むセンパイを後ろから突き飛ばした。
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