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有言実行。
家に帰りついてから、お風呂ものんびり入ったし、もちろん化粧も落とした。
高校の時の体育のジャージ(かなり着古し)に着替えて、リラックスモード準備完了。
冷蔵庫にストックしているいつものビールでもいいが、センパイからもらった日本酒も気になる。
チョコ以外には気の回らないゴリラだから、正直あてにしてなかった。ワンカップでも美味しくいただくつもりだった。
センパイの袋の中身は『木の風』2合、2本セットだった。驚きのあまりしばらく声が出ない。
地元の蔵元作られている酒だが、高級料亭以外ではほとんど手に入らないとされている。特別高級なお酒という訳ではなく単に蔵がまだ小さいから。
蔵元杜氏の旦那さんが幼馴染みである奥さんを小さい頃から想い続け、造ったお酒が認められた時に奥さんにプロポーズし、酒の銘も奥さんも由来しておるとか。地元紙に小さく載っていた記事をよく覚えれいる。こんな一途に思って貰えるなら幸せだろう。
さっそく一杯、お猪口に注いで味見してみる。
アルコールの硬さが一切ないぐらい優しい味だ。まだまだ洗練されていない、でもその朴訥さが逆に好感を持てる。
お酒造りは、杜氏の人柄が出る。私はそう思っている。
一口でこのお酒に惚れ込むと、そのあとは一口づつ味わうように呑んでいった。
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