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血の巡りが悪いからなのか、そんな頭のおかしい思考になってしまう。っていうか、今さらながら痛みが感じ始めてきた。ヤバイ。これ、結構尋常じゃない痛さだ。脂汗が止まらない。
「……何て顔してんのよ、アンタ」
痛みに悶えて思わず変な顔になってしまっていたのか、アリスが何とも言えないような表情をして小さく笑った。
「いやいや、これ結構マジで痛いんだよ。犯人の野郎ももう少し気を遣って刺して欲しいもんだよ」
「気を遣うような人がこんなことするはずないでしょ」
そう言って呆れたようなジェスチャーを見せた。良かった。大分いつもの調子に戻ったみたいだ。
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