「神」と「悪魔」

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僕side 僕は幸せだ。 尽きない空腹を抱えて、目の前の食事を貪る。 僕が次々と料理を胃の中に収めるのを見ている「お母さん」の笑顔が嬉しくて、僕は言えなかった。 「お腹いっぱい」だなんて言えなかったんだ。 ────────────────────── 親side 遂に、無限の胃袋を手に入れた。 「神」の完成は目前だ。 No.35と同じように胃を創った。 「胃が完成したわ」 「早速取り付けましょう!『神』の完成よ!」 「楽しみね!」 「神」に胃を取り付ける。プログラムは完璧。全ての機能が無限。 そして、「神」に最後のプログラムを打ち込む。 「完成直後、この研究所を壊すように」 そして起動させる。全知全能の「神」の誕生だ。それをこの目に刻むと同時に、私の意識は途絶えた。 ──────────── 神side 僕は生まれた。 まず、研究所を壊す。 僕を創ってくれた「親」たちも殺す。 ア…………レ………? お腹ガすいてたまらナイ。 ナニカご飯ヲ食べなくちャ。 ミツカラナイ………ミツカラナイ………! 僕の意識ハ闇に消えタ。
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