学校の新入者

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突然始まった勘解由小路の授業は、宗教座学だった。 用意された高級リクライニングチェアに腰掛けて、勘解由小路は偉そうに座学を始めた。 「何だな、こと怪奇事件に関しては方法論が秘されている。その方法論を学ぶのがーー真琴。おっぱいがさっきからずっと顔に当たってる。母乳の匂いが凄い。膝に尻が。しかもエクステでつけたお下げがずっと顔とか耳をこちょこちょしてる。どうしようかな」 「降魔しゃんの講義に真琴は興奮していましゅ。真琴は降魔しゃんのオス蛇ちゃんがモゾモゾしてるのを垣間見て発情を隠せません」 蛇女房が旦那の膝の上で甘ったれていた。 「あらあら。緑くん起きちゃったのね。おっぱいですね」 いそいそ授乳を始めた。 何このクソ授業。 「授乳はしょうがないんだ。授業を進めよう。今日は日本の呪法を学ぶぞ。真言密教立川流は仁寛によって生まれ、南北朝時代において文観によって大成した。詳しくは漫画を読め。エロいから。相貌失認のエロ妻を襲う死霊。井戸に放り込まれた首無し死体。加筆修正されまくって最早別の話と化した傑作中の傑作だ」 「はい先生。それでは終わってしまいます。ありがとうございました」 紀子が代表して言った。 「んー。じゃあいいや。立川流は淫祠邪教の烙印を押されたが、実際はそうではなかったという研究もある。最もその印象が強いのは髑髏本尊だ。優れた人間の髑髏を拾って様々な儀式を行う。
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