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子作り解禁
警察庁祓魔課の海原
緩やかなジャズのグルーヴが室内を柔らかく満たしていた。
勘解由小路はほんわかした浮遊感を感じていた。自身が寝ているベッドは高級ハンギングチェアになっていて、側には下着姿の最愛のエロ妻が寝そべってていた。
周囲は大量の観葉植物に囲まれていて、緑一色に染まっていた。
最近、息子の流紫降が興味をもって始めた趣味だった。
「ああ。真琴はどこまでも幸しぇでしゅ。しゅきでしゅ降魔しゃん。大しゅきでしゅ」
真琴は勘解由小路の胸に甘えて言った。
「俺も最高に愛しているぞ真琴。このハンギングチェアいいな。ふんわりして、暖かくて、いい匂いだ。おっぱいの匂い堪らん。出産本当にお疲れ様。ああ縦揺れいいな。防衛省の超剛性のグラスファイバーいいな。トキの奴、こないだのお詫びのつもりなのかな?」
ハンギングチェアのシャフトは防衛省が開発した新しいグラスファイバーだった。高い剛性と柔軟性を併せ持ち、大人二人を楽々と支えていた。カタログスペックだと四百キロの重量すら支えるらしい。
ベッドのようなラグジュアリーに改造されたチェアに寄り添って寝そべるセレブ夫婦の姿があった。要するにフライングベッドだった。
しかもチェアの性能というよりは、勘解由小路が執心しているのは嫁のおっぱいでチェアは全く関係なかった。
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