一章

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「え、それにすんの?」 ショッピングモールの化粧品カウンターにて四色くらい試しで色を塗ってもらって、彼女の未花(みか)が指差した口紅の色に、思わず声を上げてしまう。 「え、似合わない?」 彼女が目を丸くする。 「いや、似合わない訳じゃないけどさ……」 「一番お顔によく映えていると思いましたけどね」 彼女の接客をしてくれたお店のお姉さんが余計な口を挟む。なんだその口紅にノルマでもあるのか。
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