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「よく降る雨だこと。今日もお客は来ないねぇ」
駄菓子屋のおばあちゃんは空を見上げてしかめっつらをしていた。
ピシャバシャ、ピシャ。
「おや、あれは翔太だね」
翔太は水たまりを気にすることなく駄菓子屋の裏へとかけていった。
「しょうがない子だね。まったく」
おばあちゃんはカサをさすと、店の裏にまわった。そこには、翔太と白ネコがのき先で雨宿りをしていた。翔太は自分のことはおかまいなしで白ネコの体をハンカチでふいていた。
「翔太、ずぶぬれじゃないか。まったくこの子ったら、ほら、早くこっち来なさい。店の中でふいてあげるから。白ネコちゃんもいっしょにね」
「フニャー」
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