9月 part 3-3

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「…はい、宿泊で。…分かりました。…はい、お願いします…」  フロントに電話しているらしい七星の声が、なんだか遠くで聞こえる。硬くて白いベッドのシーツの上。ところどころに鏡の入った天井。映っている俺の姿。なんだか現実味がない。 「ごめんなさい、拓叶さん。ちょっとだけ我慢してくださいね」  俺しか映ってなかった天井の鏡に、七星の頭が映る。七星が俺のズボンのホックを外し、ジッパーを下げ、脱がせていく。ボクサーパンツを少しだけずらし、俺のモノを優しく握り込んだ。 「あ………っ」  急に襲ってくる現実感。待ち望んでいた快感。思わず腰が揺れる。  七星は、しばらく強弱をつけるように握ってから、自分の右手を舐め、湿らせる。そうして、再び俺のを握り込んだ。そうして上下に擦り上げる。 「あ……、やめ………っ、ああっ」  あっけなく達してしまう。だが、いつもならここで来るはずの開放感が、今日はやって来ない。再び、身体の奥から熱がこみ上げる。
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