732人が本棚に入れています
本棚に追加
/193ページ
「なるほど…」
七星はノートを真剣なまなざしで見つめる。
…こいつ、男なのにまつげ長いな…。
なんて余計なことを考えてる場合じゃない。七星から目をそらして続ける。
「あとは、味のバランスだよな。いわゆる五味のバランスってやつ。
砂糖やシロップ、果物、リキュールなどの『甘み』。
抹茶やコーヒー、野菜や果物の皮などの『苦み』。
レモンやライム、白ワインなどの、『酸っぱさ』。
ジンなどのスピリッツ、トウガラシなどの『辛み』
塩、アンチョビなどの『塩味(鹹)』
これらをうまく組み合わせて、理想の味を作っていくんだ」
甘いだけでも、苦いだけでも飲みづらい。味にはバランスが必要だ。
酸味の強さを甘みでカバーしたり。
辛さを塩味で引き立てたり。
苦さと酸っぱさの相乗効果を狙ったり。
組み合わせは無限だ。
あとは実際に確かめながら、自分だけの組み合わせを見つけるしかない。
最初のコメントを投稿しよう!