二章

2/24
31人が本棚に入れています
本棚に追加
/42ページ
あれから二日が経った日曜日。その知らせは急に訪れた。 朝起きて太陽の日差しを浴びようと窓を開けた時だった。枕元に置いてある携帯の機械音が部屋に鳴り響いたのだ。 初めはアラームの音だと思った。今日はいつもより早くに起きたからだ。まあ、早く起きたといってももう部屋の時計は十二時を指していた。 しかし携帯の画面を確認するとそれはアラームではなく着信音である事が分かった。 そしてその相手が坂東だった。ウルシダは眠たい目を擦り、耳元へと携帯をやった。 「もしもし」 「もしもし、漆田。 南野から連絡がきたぞ。 とりあえず日付と場所を伝えるからメモしてくれ」 「ちょっ、ちょっと待ってくれ」 流石に坂東もこの時間までウルシダが寝ていたとは思ってもいなかっただろう。 寝起きに加えて突然の事に頭が回らない。 窓から入ってくる日差しのおかげか、だんだんと脳が動き出している気がした。 やっとの事で適当なメモ用紙とペンを持ち机の上に置いた。 「おっけ。 言ってくれ」
/42ページ

最初のコメントを投稿しよう!