二章

8/24
前へ
/42ページ
次へ
それからというもの絵を描きあげるたびに作品が売れた。買い手が見つかった事や作品が認められた所為もあって、創作に対する意欲が湧き作品のクオリティはどんどんと上がっていった。 その買い手とはメールを通じて作品の価格を相談する事が多い。いつもウルシダが提案した二倍の金額で購入してくれる。 有り難い事だが、逆にここまでされると不信感を抱いてしまう。 しかしその不信感も作品を手放して入ってくる金を見ると忘れてしまう。 まあ、またその買い手が作品を買ってくれればこの一週間の空白くらいなんて事はない。 その為に婚活パーティーまでの一週間、作品を描き上げる必要がある。とりあえずクオリティは何でも良い。描き上げる事が大切なのだ。 そう心に念を押しコーヒーを一口飲んだ。 「そうだ…… 」 アイデアが浮かぶまで先に坂東のメールに添付されていたURLを見よう。 先程の坂東のメールからURLを開いた。
/42ページ

最初のコメントを投稿しよう!

31人が本棚に入れています
本棚に追加