二章

15/24
前へ
/42ページ
次へ
すらりと伸びた長く細い雪の様に白い脚。引き締まったくびれ。肩まで伸びた髪は艶があり、白い肌と相反してどこまでも黒く、力強い印象を与える。 キリッと吊り上っている眉と比例して、その瞳も程よく吊り上っていて、綺麗な輝きを放つ。 大きな瞳とは反対に小ぶりな鼻はスッと顔の中心を通り、他のパーツを引き立てている。 ほんのりと明るい色の唇は、優しい印象を受け彼女の性格を物語っているようだった。 下から上までもが完璧で、その姿はテレビや雑誌でしか見たことがないくらいの容姿だ。 ウルシダは彼女の虜になってしまっていて、彼女から目を離せないでいた。 「あの、婚活パーティーの…… ? 」 彼女はずっと見つめるウルシダに構う事なくそう言った。 「えっ…… あ、あぁ、そうです」 久しく出した声は少し裏返り、自分から出たとは思えないくらいに可笑しな声だった。 「良かったぁ。 私も参加するんです。 宜しくお願いしますね」 彼女はそう言うとぺこりとお辞儀をする。
/42ページ

最初のコメントを投稿しよう!

31人が本棚に入れています
本棚に追加