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「名前はたかし、しかし、とんでもなく強い勇者だねー」
「転生者というだけでなく、奴は何か天界と関わりがあります」
エルサルバドルと、ブロンコ氏はいつもの事務所で話をしている。
医務室の方では、転送されたドラゴンと、とろけるメタルのウィリンが、ブロンコ氏のコピー体による治療を受けていた。
「〈荒野の迷宮〉にいるタウロスがやられて、魔法の糸を取られたでしょー、あと〈古代遺跡ダンジョン〉にいた、機械龍オメガまでもがやられてる。たかしは全身を強力な天使装備で固めているみたいで、仲間もいるらしい」
「私が戦った時は1人でしたけどね、あんなのが他にもいたら、不意打ちで暗殺しないといけませんね」
「だよねえ、なんたって強力なのは、問答無用で全てを切断するあの剣だよー、それにマントはただ魔法を防ぐだけじゃない、大概、図体がでかくて攻撃力の高いのがボスだから、魔法を無効化して、なんでも切れる剣を持っているって、本当に相性が悪いんだよ」
「あの剣は、天使マルスの持つ宝剣を模して作られた魔導具のようですね、使用者を限定させて、特別に強い力を引き出せるように魔力が込められている、あのマントは初めてみましたが、あれに防がれなかった魔法は呪術系の悪魔魔法だけでしたね」
「この前、ここまで攻めてきた人間よりも、厄介だと思ったほうがいいね」
「おそらく、彼の能力はすでにカンストでしょう。人間の最大値を振り切って、身につけているものの効果で超常の能力を得ています」
「といういことはー、なんだ、目的はさらなる魔法アイテム収集かな?」
「現在1番高価なアイテムも置いているのは、〈常闇の白宮殿〉にいる魔王エリザ様、ああいや、身につけている装備で言えば、ロニセラ様の身につけているアイテムという可能性も」
「んー、なんか嫌な予感がしないかい?」
「ええ、しますね、嫌な予感」
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