《ガーディアンズⅣ Lay your hands on me》

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「なにか変じゃない?」  あたしがそう言うと、ニッケルが応える。 「まあ、ここで議論していてもしょうがないでしょう。とりあえず上げて貰いましょう」  まあ、そうだな。コットンを先頭に大広間へあがっていく。  そこにはすでにリサベルとシュヤミベールマリン、カイトが座っていた。 「おはよ。あんた達も呼び出されたの?」 「はい。なんだかよく判らないですけど」 「ふーん。で、タキは?」 「あかね様の研究室で準備をしています」 「じゃあ、あかねは起きてるのね?」 「はい。コンシェルさんも。シャワーを浴びてくると言っていました」  あたし達も適当な隙間を見つけて、テーブルを囲むように腰を下ろす。  しばらく待っていると、タキがあかねとコンシェルさんを伴ってやってきた。  タキは人数を数え、 「予定通りね」  と言った。彼女は右手に黒い袋を持っている。腰を下ろし中身をテーブルの上に慎重に並べた。  左から、白い筒、青い筒、黄色い筒、赤い筒。筒は見覚えがある。ワクチン接種の時に使う物だ。     
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