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「出来れば、お会いしてお話が聞ければと……」
三人で撃鉄を起こす。カチッという音。
「ランブルは“発病”して死んだんでしょ? 死んだ人の話なんか聞けると思うの?」
「いえ、ですから────」
コットンが地面に向けて一発撃った。
「この街でもう一度顔を見たら、今度は地面なんか撃たないわよ。どこを撃たれると思うの?」
コットンがもう一度撃鉄を起こして、銃口を額に向け、静かに言う。
「し、失礼いたしました!」
逃げるように市場の中へ走り去っていった。
コットンの脅しは怖いな。
ランブリングローズはすでに生体認証を使っているから、情報筋をたどればこの街にいる事はすぐに判ってしまう。今のは小物だったからいいようなものの、もっと根性が座った輩なら、ガーディアンといえど単なる一般人を撃てるわけもない事ぐらい知っていて、もっと大胆な行動にでるかもしれない。
「結構な有名人だからね。これからももっとたくさんくるかもね」
プレスキールキットが言う。
「そんなに有名なの?」
プレスキールキットは怪訝そうな顔を私に向ける。
「知らないの?」
「うん。あんただって最初は気がつかなかったじゃない」
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