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《ガーディアンズⅣ Lay your hands on me》
ランブルは右手の中指にはめた。え? 中指で七号?
「丁度いいです」
「じゃ、これ貰うわ。────タキは?」
「これ」
それはあたしと同じピアスだった。この女は……。
「いいよ。────じゃ、両方私が払うからよろしく」
と店員に言って会計を済ませた。
店を出て再び車に向かう。
「良かったね、ランブル」
「はい。とても嬉しいです」
「あたしも嬉しいよ」
車に入るとランブルは偏光装置のボタンを押して、本来の姿に戻った。
「やっぱり綺麗だね、あんた」
「そんな、シルヴァだって綺麗ですよ。お世辞じゃなくて」
「ありがと」
車をスタートさせながら言う。
「あら、わたしくはどうなの?」
ランブルは少し頭を引いて何か言おうとした。が、タキに止められる。
「いい。言わなくても。今ので判った」
右にハンドルを切りながら笑った。
タキだって、ホントはもっと綺麗だったんだ。でもずっと研究一辺倒だったから、少し肌の手入れが行き届いてないだけ。多分、ランブルはそれを言おうとしたんだと思う。
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