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《ガーディアンズⅣ Lay your hands on me》
荷物をランブルの家に置いて────まあ、いつものごとくコンシェル通りの家なんだけど、あたしの家の二軒先。あたしは自分の家に車をしまう。ランブルは当面必要なものだけ持ってあとから来るそうだ。その間にあたしは食事の用意を済ませた。
☆
寝室のドアの開く音で目が覚めた。
「あ、ヒロ。お帰り。早かったね」
「ああ。大した事はなかった」
ヒロはあたしの隣に寝ているランブルを見て言った。
「ランブリングローズか。そうか。おまえが見つけたのか。ワクチンが間に合って良かったな」
さすが。一瞬で理解したか。
「うん。ニッケルの秘書にもう決まってる。来週からだって」
とランブルの起きる気配。
「俺は下に行っている」
「あ、うん」
ランブルが身体を起こす。
「おはようございます。今、誰かと話してました?」
「うん。旦那が帰って来たの。紹介するから、着替えて下においで」
あたしはそのままランブルを残して下に降りた。
ダイニングでヒロがコーヒーを煎れてくれていた。
「ありがと」
「ああ」
ランブルが階段を下りてくる音。丁寧にノックをしてから入って来た。
「お早うございます。ランブリングローズと申します」
「ああ、おはよう。俺はヒロだ。遠慮せずにくつろいで貰っていい」
あたしは隣の席を手の平で差した。
ランブルがこれも丁寧にお辞儀をしながら腰を下ろす。
「そんなに畏まらなくていい。自分の家だと思えばいい」
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