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《ガーディアンズⅣ Lay your hands on me》
「今度はなに?」
「いえい! また仕事貰った!」
「はいはい。バイクなら貸してあげるよ」
「違うの。この街」
「なに? どこ?」
それはあたし達の沽券に関わる問題だ。この街には四人もガーディアンがいるのだぞ。一人もいない街だってたくさんあるのにだ。そもそもガーディアン自体、三百人いるかどうかだ。協会の構成員の方が遙かに人数が多い。
まあ、それは置いといても、この街でガーディアンが必要な事件が起こること自体、許し難い問題だ。
「あのね、誘拐犯がこの街に逃げ込んだらしいの。それ探して子供を保護するんだって」
そういう事か。まあ、そっちの方がガーディアン本来の仕事だ。
「協会から?」
「ううん、直接親から」
それは一番近くの安いガーディアンを探したな。そうなると、相手の実力は全く判らない。
「判った。一時間以上かかるようなら、こっちにも連絡ちょうだい」
「了解!」
「あ、剣置いて行きなよ?」
「なんで?」
「ガーディアンだってばれるでしょ。戦闘服も」
「あ、そっか。────じゃあ、行ってくる!」
「気を付けなよ!」
プレスキールキットは入ってきた時と同様、飛び出していった。
「元気な娘ですよね」
「そうね。それだけが取り柄なんじゃないの?」
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