レッドブルはどこへ消えた

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少し眠りについて目を覚ますと、昨夜の余韻が結構残っていたので、楽しかったんだな、と実感した。 僕はシャワーを浴び、淹れたてのアールグレイが冷めるのを待ちながら、村上春樹の“1Q84book2”を読み、携帯電話を握った。 そして美樹ちゃんにメールをうった。 今回は遊ぶのではなく、真面目にいきたいので、丁寧に、真剣に。 【いま、ポポラマーマのスパゲッティを食べながらこのメールを綴っています。 昨日はありがとうございました。 終盤あたりで衝撃的な出会いを果たし、結婚を前提とした連絡先交換を行わせていただいた者です。覚えていらっしゃいますでしょうか。 美樹さん、僕は最初「なんて全体的に体格的にデカイ人間の集まりなんだ!規格外にもほどがある!」と驚愕し 中盤は自身が酒に酔ってしまい、わけもわからず話もしたことのない女に酒を奢り、つられて『私も!私も!』と食いついてきたダボハゼのような女にも「いいよいいよ。今日は祭りだ!奢ってあげる!」と酒を奢り、実に不毛な時間を過ごしました。 しかしながら終盤であなたと出逢い、お話をさせていただいたときには幸せでした。 あの状況は、たまたま僕の知り合いがいて、たまたま知り合いが酔っていて、たまたま知り合いが兄貴肌を発揮してくれて、たまたま美樹さんが僕のもとにやってきてくれたという、いくつものたまたまが重なったことで起きたことだったので、僕はガールズネクストドアの“偶然の確率”を口ずさみました。 初メールでこの長文。ごめんなさい。 もしよかったら、今度遊びましょう!迷惑でしたらやめましょう! お話できて楽しかったです!】 そして現在。 まったく返信がこない。 あれは・・・幻だったのだろうか。
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