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抗う桜子に力はない。声さえも張れない自分がいた。両足を持ち上げられ、最後の一枚をめくり上げられる。桜子の生殖器と排泄器が露わになった。桃子の唇がその2つに吸い付いた。
「あああ・・・。」
歓喜の声を上げる桜子。桜子の陰液を吸い上げるだけ吸い上げると、桃子は桜子のショーツを剥ぎ取り桜子の股を割ってのし掛かった。自分を嘗め回した唇で口づけされる桜子。
そして桃子の唇は桜子の首筋へと這う。恍惚とした桜子を横目に梶原桃子の瞳が光る。
そして上顎の犬歯が長く伸びた。カッと口を開いたかと思うと、桜子の柔らかい首に食らいついた。
「ひい!」
一瞬小さな叫び声を上げる桜子だったが、激しい快楽とともに桃子を両腕両脚で抱きしめていた。
「じゃあ、行くわよ。神島さんが待ってるから。」
身支度を調えた桃子がまだベットにいる桜子に言う。
「いい? 今度は私のを舐めるのよ。」
「はい。桃子お姉様。今度は私に桃子お姉様を舐めさせてください。」
抑揚のない声でそう桃子は言うと眠りに落ちた。
「また今度ね。楽しみにしてるわ。今はおやすみなさい。」
桃子はひとり部屋を出ると、展望エレベーターを降りていった。
穐本泰之の行方はようとして知れなかった。いったいルポライターはどこへ消えたのか。ふらふらと麻布中央署を出て行った穐本だったが、麻布の裏通りで夜陰に紛れてしまったのだ。
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