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「ま~そういう意味で、私を好きってしてみたら?ってこと。後は自分で考えなさいよ」
あたしは理由をつけて逃げ出した――。
自分の部屋に戻って枕を抱いてベットに横たわる。
「ぁ~~~」
疲れた。
心が荒波だ。
船が出航してたら、間違いなく難破してしまう。
はっきりいって、ヒロには恋愛とか考えて欲しくない。
誰かに、興味を持って欲しくない。
あ~ぁ、なんであんなこと言っちゃったんだろう……。
勇敢にも航海に出た結果、後悔してしまったではないか。
上手い? 上手くない? えぇーい! そんなことはどっちでもいい!
あ~でも、アドバイザーってことだったからなぁ……はぁ~。
そんなことを考えてるあたしは、ホントに浅ましい女だ――。
「……?」
暫くそんなふうに自虐に囚われていると、ヒロからLINEが届いた。
少し見るのが嫌だったけど、メッセージを見てほくそ笑んだ。
「ばーか♪」
絶対、他の人じゃ分からないメッセージ。
あたしにだけ分かる、暗号のようなメッセージ。
直ぐに返信したかったけど、用事があるって言った手前、少し時間を置いてから返信することにした。
約束の時間まで、どうしよっかな♪
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