メロンクリームソーダの背徳

遊園地の思い出

私のアルバムに一際目をひく一枚の写真がある。

幼い頃、家族と訪れた遊園地のテラス席で、メロンクリームソーダと私が初対面した時の写真だ。

こんなに美味しいものがこの世界にあるんだと感激して、満面の笑みを浮かべる私。

目の前にはおしゃれなグラスに注がれた、エメラルドグリーンの液体。今思えばメロン色とは程遠い、人工的な毒々しい色だが、当時は魔法の飲み物だった。上にのせられたバニラアイスのアクセント。そして頂上には赤いチェリー。

甘い、甘い、どこまでも甘い。

甘くて美味しくて、このまま飲み続けたら人間がダメになってしまいそうな背徳感。