3人が本棚に入れています
本棚に追加
/25ページ
あと・・・etc。習うより慣れろだ。とにかく楽しんで来い!」
「おいおい、そんなかんじかよ。」
その適当さに思わず苦笑いした。
いつも通り、たけひろのテンションはやや高めだ。
「100回目のデバッグあたりからはこんな感じだ。むしろ律義に説明したほうだぞ。」
「そっか。まあいいや。ある程度知ってたし。」
作業は分担したが、これでもこのゲームの総監督だ。
自分のゲームのシステムぐらいある程度知っておかなきゃ総監督なんて務まらないのである。
「そんじゃ横になりな。ああ、メットつけてな。」
脳が量子コンピューターとやり取りを行うためにはこのヘルメットのような装置を被らなくてはならない。
一度も付けたことがないのでこんな感じなのかと少し感心していた。
「おっと、そういえば最近出てきた変更点をまだ言ってなかった。」
「え、変更?」
あれ、変更点なんてあったか?しらないぞ?
「脳科学者の鵠沼さんに最近指摘されて。昨日か一昨日ぐらいにうちの班が修正したんだよ。一瞬でな。」
「へー、まじか。」
安全面では満足いってたのだが、まだ穴があったか。
「えーと、ゲームが終わった後の記憶についてだが。世界を収納するとき記憶も回収される仕様にした。つまりゲームをやった記憶がなくなるというわけだ。」
「うお、まじか!」
最初のコメントを投稿しよう!