夢抱く明るい青少年の話 ちょっとだけ

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夢抱く明るい青少年の話 ちょっとだけ

量子コンピューターが普及される数年前。 僕は夢の実現に向かって試行錯誤していた。 夢について聞かれたとき僕は幼い頃から 僕の夢は仮想現実を用いたゲームを作ること! と、自信をもって答えていた。 確か小さいころにそういうアニメを見て影響を受けたのが始まりだった気がする。 その夢は中高生になっても変わることわなかった。 ゲームで現実の世界を作るにはどうすればいいのだろうか。 このころ僕は現実世界とゲーム内の根本的な違いを考えていた。 ゲームは決められた行動しかとれない。 しかし、現実は違う。 コンピューターは構造上、ONかOFF、真か偽、有るか無い、みたいな2択しか考えることができないのだ。 それらを複雑に繰り返し考えることでコンピューターは計算を行っている。 2択しか選択できないコンピューターでも世界は作れるだろうか。 僕の直感はそれを否定した。 有るか無いは使えない。 ならばそれらをプログラムに一切混ぜないことが仮想現実世界を作る鍵のはずだ。 そう僕は考えた。
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