3.残酷な再会

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 四年前。  私は子宮を摘出した。  理由は、子宮内膜症でありながら、子宮外妊娠したこと。  私は、自分が子宮内膜症だと知らなかった。  大学を卒業した頃から、生理不順で、生理痛も酷かった。けれど、市販の鎮痛剤で耐えていた。  健康診断で『要経過観察』とか『要再検査』と言われたことがあったけれど、忙しさで忘れていた。  仕事にも慣れて、勇太とも結婚の話をするようになった頃、私は激しい腹痛で病院に駆け込んだ。  何やら手術の説明を受けた記憶は、ある。なんとなく、だけれど。  近しい家族の名前を聞かれて、母親の名前と自宅の電話番号を告げた記憶も、ある。夢でなければ。  そして、目が覚めた時、全てが終わっていた――。  十七日後に退院し、母親の反対に耳を貸さずに自分のマンションに帰った。  入院中、仕事を理由に勇太を避けた。  子供のことを知れば、勇太は悲しむ。  どうせ産んであげられなかった子。  勇太には知らせなかった。  退院して三日後、突然龍也が訪ねて来た。  入院中の私を見かけ、心配してくれていたと言って。  入院の理由なんかは聞かれなかったし、話さなかった。OLCのみんなには言わないで欲しいとも頼んだ。  その日から、龍也は私の家に来ては家事をするようになった。  退院して二週間後。  職場復帰を決めた私は、勇太に会いに行った。  久し振りに会った勇太は、どこかよそよそしかったけれど、私は全てを話した。子供のこと以外。  勇太は、何も言わずに抱き締めてくれた。  それが、彼の優しさだと思った。思いたかった。思い込もうとした。  けれど――。
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