4.女子会

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 龍也が、他人に挑戦的なことを言うのは珍しい。 「違います!」と、鶴本くんが言った。 「俺は、麻衣さんが好きなんです」  きっぱり。  その一言で、私は鶴本くんを好きになった。  きっと、龍也も。 「そっか。なら、いいよ」 「なんで龍也がOK出すのよ」と、私は龍也の腕を軽くパンチしながら言った。 「何となく?」と、龍也がおどけて笑う。 「鶴本くん。一方的に麻衣さんを傷つけるようなことがあったら、おっかないお兄さん三人が黙ってないから」 「ちょっと、龍也!」  麻衣が慌てて龍也に詰め寄る。 「やめてよ、変なこと言うの」 「本気だよ。俺じゃなくても、大和さんも陸さんも、きっと同じことを言うよ」 「鶴本くん、脅しじゃないよ? OLC(ウチ)の男どもは麻衣のことを溺愛してるからね。実際、麻衣を泣かせた男を締め上げたこともあるし」  そうなのだ。  大学の頃、麻衣が同じ大学の男にSMを強要された時、大和さんを始めとするOLCの男どもが、あわや暴力事件を起こしそうになった。  そうなる前に、相手の男が逃げ出して、事なきを得たけれど。 「だ、大丈夫です! 泣かされるのは……俺の方だと思うんで……」  ははは、と鶴本くんが少し情けない顔で笑った。
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