4.女子会

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 涙が、滲んだ。  けれど、すぐに引っ込んだ。 『やべ、勃った』 「はぁ?」 『テレホンセックスってしたことある? テレビ電話にしたら――』  私は一方的に電話を切った。  私のセンチメンタルな一瞬を返せ!  心配して、損した!!    私は比呂にメッセージを送った。 『ぴょん〇ょん亭の冷麺買って来て』  すぐに、ウサギが投げキッスをしているスタンプが届いた。  私からは、無表情のくまのスタンプ。それから、布団に入って眠るくまのスタンプ。  比呂からウサギが『おやすみ』と手を振っているスタンプが送られてきて、私はスマホをベッド横のローチェストに伸びている充電器に差した。 「好きよ、比呂」  枕に顔を埋めて、呟く。 「早く帰って来て」  決して届くことのない、言葉。  決して届いてはいけない、想い。  私は、比呂が置いて行ったパーカーを着て、目を閉じた。
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