4.女子会

6/15
3931人が本棚に入れています
本棚に追加
/346ページ
「年下だけど強引?」と、私はクスッと笑った。 「激しそ」 「やっぱり……そう思う?」と、麻衣が小声で言った。  意外な反応。  実は草食系? 「違うの?」 「わかんない」 「え? いつから付き合ってんの?」 「昨日」 「マジか」  本当に、ビックリだ。  麻衣が年下……。  何となく、麻衣には頼れる年上が合っているような気がしていた。  私の攻めをかわして、麻衣が飲み物を取りに立った。さなえも一緒に。  二人になった隙に、今度はあきらに目を向けた。 「で? どうして麻衣に彼氏が出来たことを知ってたの?」  私が気づかないとでも思っていたのか、それとも、気づいていても何も言わないと思っていたのか。あきらはチラッと私を見て、小さくため息をついた。  私を侮っちゃダメよ。 「昨日、札駅で会ったの」 「ふぅん?」  続きを催促するように、チラリと横目であきらを見る。 「龍也と出掛けた」 「珍し」  恋人みたいに出掛けたりはしない、って言っていたのに。
/346ページ

最初のコメントを投稿しよう!