4.女子会

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 私たち三人は、顔を見合わせた。  この前といい、今といい、どうもさなえらしくない。 「ねぇ、さなえ。大和のこと、怒ってるの?」 「なんで?」 「この前の飲み会、さなえが帰った後に大和から話を聞いたけど、悩みっていうかストレス溜まってたりしない?」 「……そんなこと……」  さなえが目を伏せる。 「大和、さなえが隠れて泣いてたの、こたえたみたいよ」と、あきらが言った。 「さなえに色々我慢させてるんじゃないかって、気にしてたよ」と、麻衣。 「たまには愚痴を言って、家事ボイコットしてやったらいいんだよ」と、私。  さなえの肩が小刻みに震え、泣いているような気がした。 「さなえ?」 「大斗を妊娠してから……シてないの……」  グズッと、さなえが鼻をすすった。 「もうずっと、キスも――」 「え!?」  大学時代の大和とさなえは、仲が良かった。見てる私たちが恥ずかしくなるくらい、いつもひっついていた。  大和はおおらかな性格に見えて、かなり甘えたで、嫉妬深い。  いつも、他の男が少しでもさなえに近づかないように、見張っていた。  結婚してからもそんな調子ではないだろうけれど、それでも、大和はさなえにベタ惚れなのは変わらないと思っていた。  飲み会の様子を見ても、そうだ。
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