4.女子会

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 麻衣がバッグからミニタオルを取り出し、さなえに手渡した。さなえがそれで涙を拭う。 「大和から誘われたりしないの?」  日曜のランチタイムに堂々と話せることではなく、私は少し小声で聞いた。  さなえが無言で首を振る。 「さなえからは?」  首を振る。 「寝室は? 一緒?」と、あきらが聞いた。  首を振る。 「大斗の夜泣きとか、私以外を受け付けない時期があって、寝室を別にしたの。それから、ずっと別で……」 「え!? そうなの?」と、麻衣が驚いて言った。 「最近の夫婦には多いみたいよ? 寝室を別にして戻せないままレスになるって。三十代の夫婦で寝室を別にしている割合が十五パーセントだって聞いたことがあるわ。寝室が一緒でもベッドか別っていうのが五十パーセント、同じベッドで寝ているのは三十パーセントなんだって」 「へぇ……」  普通に、驚いた。 「で、三十代夫婦の約半数はレスだって」 「そんなに!?」  更に、驚いた。 「そ。しかも、レス夫婦の子供はいじめられたり、身体が弱かったりするんだって」 「え――」  さなえの表情が凍りつく。
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