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「ふっ――」
うなじに彼の息がかかる。
「胸とお腹、どっちの方が触られたくない?」
私がお腹を凹ませたことに気づいて、言っているのだろう。声に出さないようにしても、弾む息で笑っているのがわかる。
完全に鶴本くんのペースなことに、少しムッとした。
私は後ろに手を回し、鶴本くんの太腿に触れた。くすぐるように、指先で。
「麻衣さん?」
それから掌で大きく撫でる。
鶴本くんが私の手の動きに集中している。その証拠に、私のお腹に触れていた彼の手から力が抜けた。
私を閉じ込めるように大きく足を開いている彼の内腿に手を滑らせると、硬いモノにも触れてしまった。
「んっ――」
鶴本くんのイイ声に、いたずら心がくすぐられた。
掌は太腿を撫で、手の甲は彼のモノを軽く刺激する。
「これ以上はやめておいた方がよくない?」
この言葉が、鶴本くんを刺激してしまった。
「やめない」
彼の手が再び私の太腿をくすぐる。そして、仕返しと言わんばかりに、内腿に触れながら、指を曲げて硬い関節の部分で、下着の上から秘部に触れた。
ゆっくりと上下に動かし、時々グッと押し付ける。
ん……っ――!
感じている声は出したくなくて、唇を固く閉じた。
私もまた、やり返す。
両手で太腿の上や内側を撫で、時々わざと手の甲で彼に触れ、放し、両手の甲で挟むように触れて、擦ってみたり。
「それっ――」
鶴本くんが私の肩にもたれ、身震いする。
どんな夢かは知らないけれど、夢の中から始まって三十分以上も勃起した状態で、ツラいのだと思う。
手の甲でも、すごく硬いのがわかる。
「もう……、ムリ――」
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