さんにん

アキ

（この女変だぞ、オレのことめっちゃ目に入れてくるぞ。関わんないほうがいいって）

　何言ってんだよ！　彼女いない歴年齢の俺だぞ！　こんなチャンス二度はない。
　よってアキの意見は却下だ。

「も、もちろん、時間ある！」

　隣でアキの溜息が聞こえる。高遠亜夜は「じゃ、後で」と短く答え、前を向いて説明を聞き出した。俺もそれにならい、説明を聞こうとしたが、興奮して頭に入ってこなかった。