復讐を誓った男の行動

1/8
3人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ

復讐を誓った男の行動

 そこは、寂しい港町。始発を待つ者は誰も居ない。  誰も居ないと解っていながら、1人の男性は毎日ホームに立つ。  ホームで始発電車が到着するのを待っている。  男が持つメモ用紙には、電車の時刻表と到着時間がメモされている。  ホームに電車が滑り込んでくるのを待っている。  数分後に、電車がホームに滑り込んできた。  男は、ホームに吊り下げられている時計を見る。毎朝、男が調整している時計だ。  電車が止まって扉が開く。  寂れた港町の駅では降りる客も少ない。  始発となれば、0人が規定の数字だ。  男は、ホームで客を見ている。  改札は自動改札が導入されている。それでも、お年寄りが多い港町なので、男の手伝いが必要になる場合がある。  男は、誰も降りてこない事を確認した。  男は、ホームから電車が離れたのを確認して娘が残した唯一のペンで、メモ用紙に電車が止まった時刻と利用者数を書き示す。  男の仕事は、駅長となっている。男1人で廻しているような小さな駅だ。  男は、天涯孤独だ。元々は、妻と小学5年生になる娘が居た。男の娘は、学校でいじめられていた。     
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!