序章 人類が

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 だがこれは、猛烈な世間の反発を招いた。  次の選挙で左派系政党は惨敗。4分の3が落選し、分裂して消滅した。  日本の暴力団は、警官や検察、政治家や芸能人などには手を出さないが。外国から来た彼らは、相手が政治家だろうが警察幹部だろうが、平気で殺した。  日本国民は戦々恐々となり、その恐怖と怒りの前には、ノホホンとした平和主義や人権尊重などは吹き飛んだ。  しかしだからといって、今さら江戸時代のように、獄門磔や市中引き回し、鞭打ちなどを復活させるわけにもいかない。日本は先進国なのだ。  今さら死刑を復活させるのも、難しい。すでに多くの殺人犯が終身刑に確定しているのだ。それを死刑にするのか? どうやって? また、ほんの一定期間だけ何人殺しても終身刑で、それを過ぎてからは二人殺しただけでも死刑。というのも、どう考えても法の平等精神から外れている。
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