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夜空の星
こんな自分に嫌気が差して夜空を見上げる。漆黒の闇に染まる空に浮かぶ小さく細々と光り輝く星が散らばってきれいだった。一面が闇で覆われているのに、それでも負けないように己を励まし生きているように見えた。
これらの星のように暗闇である絶望に少しでも手を伸ばして必死にこの腐った世界であがき、安定した生活を送れるようになりたい、と心から強く思う。
そのためにはこの状況を切り抜けねばならない。 この暗い場所で身を潜め、この状況を切り抜けるようにする。
パトカーのサイレンが遠ざかっていって、いつもの静寂が戻っていく。
月の光だけを頼りに他人に姿を見られれることがないように慎重かつ急ぎ足で疲れた足を進め、一刻も早くこの場を離れ少しでも休まなくては、疲れたこの身体ではもうもたない。息も荒くなってきた。
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