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公園
疲れた足を引き摺りながら15分もかかって近くの公園に辿り着いた。
普通なら歩いたところで10分かからずに公園に辿り着けるのだが今はそれどころではない状態だ。
ベンチに座り込み、両手で顔を覆う。
夜が明けるまでここに留まらないと身体も精神ももたず、限界に達している。
帰る場所なんてもうこの世にない。アルバイトが出来ない・・・
頼れる友人もいない、家族に泣きつくことなんて出来ない。もし、女に生まれていたら、風俗に泣きつき多少は金になるだろう。食い繋ぐことはできるだろう。今は多少はそうだが、年齢が若くなくても働ける専門的な店も増えたから大丈夫ではある。
星空を仰いで嘆息する。
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