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「今からだと落花生はもう遅いかね?」
「今すぐに苗を植えるんなら間に合うけど、これから種まきじゃなあ……。
まあ、全く出来ないって事はないだろうけど。」
「うちで植えたのを収穫しに来てもいいしね。」
「うん。
何でもあるものは収穫していけばいいさ。
何か植えたいものがあれば相談してくれればいいし。」
そう言ってくれるのはありがたいけど、種を撒いたら他に何もしないで勝手に作物が育つわけじゃない事はかすりもさすがに知っている。
「でも管理しには来られないし……。」
「大丈夫だよ。
ちゃんと枯れないようにやっとくから。
草だって取っとくし。
どうせ何も植えてなくてもやらなきゃなんないんだから。
夏の祭りの頃には蛍も出るから泊まりでくるといいよ。」
そこまで言ってもらえるとありがたいし、会社の人にも声を掛けやすいと思った。
「ありがとうございます。
今度話してみます。」
「うん。
そしたらお風呂に入っといで。」
「はい。」
かすりは部屋に戻ってさっき用意した着替えを持つと、お風呂へ向かった。
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