キラキラバナナパフェ

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キラキラバナナパフェ

お昼のベルがなると、かすりはお弁当を冷蔵庫から2つ出して食堂になっている部屋の電子レンジで温めた。 今日のお弁当はカニカマ入りの卵焼きと青椒肉絲、シュウマイ、きんぴらゴボウだ。 温め終わってレンジを開けると、青椒肉絲の食欲をそそる匂いが部屋に広がる。 お弁当を長机に置いてから給湯室に戻って冷蔵庫から冷たい烏龍茶を阿部とかすりのマグカップについで、冷蔵庫から草餅を出した。 長机に戻ると阿部はかすりの机の上に置いてある茶筒を開けて、そこに小銭を入れている。 かすりはお弁当の材料費の300円を、机の上に置いた可愛い茶筒に入れてもらうようにしている。 かすりが阿部の分のお弁当を作った時は一回300円を材料費として貰うことになっているから、茶筒の中には100円玉や時々500円を入れてくれたりするので500円玉が入っていたりするのだけど、なぜか10円玉や1円玉、5円玉などもチラホラ見える。 かすりはちょっと不思議に思っていたけれど、阿部が300円を入れたあとに小銭をジャラジャラと入れているのを見て納得した。 「寄付してくれるんですか?」 阿部は驚いたように振り返った。 「そうそう。 小銭だけだけどね。」 「ありがとうございます。 お金が貯まったら何か調理器具を買おうと思ってるんです。」 「調理器具? 例えば?」 「んー。 フライパン?」 「フライパン??」 「うちの傷んできちゃったんでそろそろ取り替えたいと思ってて……。」 「フライパンくらいなら俺、買うよ。」 「いいですよ。 フライパンって消耗品だから高いの買ってもいずれは傷むと思って安いの使ってるんですけど、折角だからちょっといいやつ使ってみたいと思ってるから。」 「だから俺が買うよ。 お弁当作ってもらってるんだから。」 「阿部さんが入れてくれたそのお金で買うから阿部さんが買ってくれるのと同じですよ。」 かすりは机の一番下の引き出しからスープジャーを出すと、スープをカップに移して阿部に差し出した。 「うわー、うまそー。」 スープは鶏ガラスープの素をベースに、醤油と生姜で味をつけて春雨と鶏団子が入っている。 「今日のお弁当は中華なのでスープも中華にしてみました。」 阿部は渡されたスープを早速一口飲んだ。
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