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「……どうでもいいけど、なんであんた達ここに呼ばれたの?」
「私達死んでから霊界に居ました、そこにいる時たまに現世へと通じる扉が開くのです」
「あー呪文のせいか」
「今回開いたと思ったら、可愛らしい声が聞こえてきたのですだから私達は我先にとドアに向かって走りました」
下心丸出しじゃないか!
「アーサー王はモードレッドと遊びに行ってましたしちょうどいいと思い私達は誰が可愛い少女にありつけるかと必死に扉に向かって走りました」
声だけで少女と決めつけるなんて……こいつらただの変態じゃ……
「呼び出されるのは1人、この扉に1番早くたどり着けたものだけがここに呼び出される」
「ははは、本来ひとつしかない枠を4人で争っていたら、ここにはたまたま依り代が4つあったからみんな召喚されたってわけね」
「その通り! ご名答です、誰ですか?」
「この子の姉よ」
「「「「姉上殿!」」」」
「やかましい!」
「「「「姉上!」」」」
「殿がいらないって訳じゃないんですけれど……」
「どうしようお姉ちゃん、この人たちどこに置こう」
「……仕方ない、部屋に押し込もう」
「ちょっと!? 我が王それキツくないですか!?」
「おいガラハッド何を言ってる、若い娘と狭い部屋に入れるんだぞ」
「……父上、あなたって人は!」
「よし分かった、お姉ちゃんトミ子さんに上げよう」
「やめましょう名前からして、お年寄りでしょうその人」
カタカタと震えるガウェイン。
「……仕方ない茶の間に置いておこう、なんか変なことしたら私の拳が炸裂するから覚悟しとくのね」
「ははは、見くびられちゃあ困りますなお嬢さん」
「夏海、手だしな」
「うん」
そして私はあげている魔力を少し返してもらうと
「……あわわわすいませんでした!」
「父上はいいですから僕だけは!」
「すみません! 年上でもいいです!」
「私はまだ何も言ってませんが許してください!」
空気にしゅっと切ると数メートル先にあった窓がナナメに切れた。
そして家も斜めに切れた。
「お姉ちゃんこれ、元に戻るの?」
「安心しなさい、リフォーム会社は呼んであるわ」
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