隠密行動という名のストーカー行為

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学校へ行く朝8時、気持ちいい朝なのに私のうしろからは変な視線を感じている。 「……」 私が振り返るとその視線はピタリと止み、何も最初から無かったと思わせてくる。 歩き出すと、カサカサと音が後ろから聞こえる。 「もー!しつこいよ! ランスロット、ガウェイン、トリスタン、ガラハッド!」 声を上げると電柱からサッサッサッと顔を覗かせてくる 「何をおっしゃる我が王、騎士と王はいつも一緒。騎士は王を守るためにいるのですよ」 「そうですよ、姫。貴方になにかあったら困りま す」 「決して面白そうだからと言って付きまとってる訳じゃないですよ」 「……だから私は嫌だったんだ、父さんが言うから仕方なくやったのに」 「おい!むっつりバカ息子!自分だけ逃れようとして!」 「馬鹿な言い争いは後にしろ! いつの間にか姫がいなくなっている!」 ……もういいやほっとこう。 言い争う騎士達に気づかれないように逃げて学校に着いた。 「おはよう夏美、なんか疲れてないか」 「おはよ、吉崎」 話しかけてきたのは吉崎麻央、女の子みたいな名前だけれど男の子だよ。 このことを本人に言ったらボコボコにされるからみんなに怖がられてたりもする。 「そういや、お前妙な噂が流れてるぞ」 「……へぇー、それってどんな」 ……嫌な予感がする 「かっこいい男を連れて遊びまくってるって噂」 「ない、それはない」 絶対、あの人達といる所みられてんじゃん 遊びに行く時もいつも付いてくるから誰かに見られたのね…… 「だよなー! しかし馬鹿な噂だよな誰が流したのか」 「ははは、誰だろーね」 しかし参ったわ、あの騎士達といる所をこの学校の誰かに見られたなんて……あの4人大人しく帰ってればいいんだけど
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