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姉弟の秘密
「いやーーーーーーーーーーっ!しゃ、しゃ、しゃべった!マ、マックロクロスケがしゃべった!ク、ク、クララも立った!」
もうびっくりして、わたし思わずその場でへたりこんでしまったわ。
「マックロクロスケ?ワタシハマックロクロスケデハアリマセン。ワタシハショゴス」
「ひーーーーーーーーーー。クララが、クララがしゃべったーーーー!」
「ワタシハマックロクロスケデモナケレバクララデモアリマセン。ツイデニイエバレイムデモアリマセン。ワタシハショゴスデス」
それからわたし無我夢中で尻もちをついたまま、そのマックロクロスケでもクララでも霊夢でもないものから遠ざかろうと必死で手と足を動かしていたわ。
そしたらいつのまにかわたしの後ろにオーガストが立っていたの。オーガストは松葉杖で地面に書いたの。
ともたち
「そ、そうよね、オーガスト。この黒い何かはあなたの友だちなのよね」
例の機械みたいな声はもう一度わたしにこう言ったの。
「コンニチハ。アナタハエイプリルデスネ。ココハショゴスノモリ。ユックリシテイッテネ」
それからショゴスはゆっくりと話しだしたの。
「アナタノコトハオーガストカラキキマシタ。イジメッコカラオーガストヲマモッテアゲタ、ヤサシイオネエサンダトイウコトヲ」
いやー、身内からそんな風に思われてるなんて、ちょっと照れちゃうよねぇ。愛してるわ、オーガスト。
「イジョウニクイイジガハッテイテ、オーガストノオヤツヲコッソリトタベタリスルコトモキキマシタ」
あ痛ーっ、バレちゃってるよ。やっぱ悪いことはできないもんだね。ごめん、ごめん、オーガスト。
「ケンカデモクチゲンカデモカテナイカラ、エイプリルヲイロンナホウホウデブッコロスエヲカイテ、ノロイヲカケヨウトシテイルコトモ」
ちょっと、ちょっと!あのおぞましい絵で殺されてるのってわたしだったの!?しかも呪うってどんだけーっ!てかテメェぶっ殺すぞ、オーガスト!
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