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ここはどこで私は何なのだろう
ある日私は生まれた。何もないはずの空間から。
生命の誕生とは何なのだろう。
そして、何もないはずの空間から生まれる私は何者なのだろうか
ある日私は知性を得た。何故私たち人間が一番知性をもっていると思っているのだろう。
私たちはほかの生物とは違い自分自身を進化させずに、様々なものをこの手で生み出してきた。しかし、その創造力はいったいどこから来たのだろうか
私が成長するためにたくさんの命をいただいた。娯楽としてペットや動物園、水族館などの様々な名称を使って、多くの命をこの手で囲った。何故私たち人間が一番上手く生きていると思ったのだろう。この手で囲った命のように「この世界がすべてだ」と疑いもせずに私たちが気づかずに生きているだけかもしれないのに
ある日私は新た命を授かった。まだ、自分が何者かもわからないのに今度は私が尊い、そして小さな生命体を産み出した。その小さな生命体はいったい何を考え、思うのだろうか
きっと誰もが私のことを知っていて、その誰もが自身のことをよく知らない。
でも、私は知っている。貴方たちが誰でどこにいるのかを。
けれど貴方たちのすべては知らない。
それにすべてとは何なのだろう。すべてなんて言葉は使い方によってはあやふやで、誰しもが表面上のことしか知らないのだ。知っているつもりでも無理やり私が考えたことを当て嵌めただけで実際のところは何も知らないのだろう。それでも日々学んでいるということは、知らなければいけないのだろう。それが、無理やり当て嵌めたものだとしても。
誰もが知っているつもりでも何一つ知らないのだ。
ここはどこで私はいったい何なのかを
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