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披露宴(エリオット)
滞りなく式が終わり、多くの祝福の中で夫婦となった。
恥ずかしいような、ムズムズした気持ちで笑い、囃し立てられるように誓いのキスをして。ふわふわと浮き立った気持ちのまま、現在は披露パーティーを行っている。
披露パーティーと言っても立食式の小さなものだ。歩き回って、色んな人と話したいという希望を叶える為に軽い感じにしてもらった。
真新しいクロスをかけたテーブルの上にはお酒に料理とケーキも並んでいる。これは料理府が作ってくれたものだ。
「ジェイクとアルフォンス、頑張ってくれたんだね」
「後でお礼を言いにいかないと」
キラキラとした野菜のジュレ、小さめのサンドイッチなどが並ぶテーブルを見て、オスカルと二人でそんな事を言い合った。
楽しげな参列の人々が好きに料理を手に歓談している。オスカルは今日の準備をしてくれた近衛府の面々に声をかけにいった。
「エリオット兄ちゃん!」
元気な声にそちらを見ると、人懐っこい笑顔で義弟ジェイソンが近づいてくる。エリオットもニッコリと微笑んで彼を迎えた。
「ジェイソン」
「本日はおめでとうございます」
「有り難う」
ペコッと頭を下げたジェイソンはとても嬉しそうにしている。
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