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■敵を倒していない問題■
第31話で明らかに権力にズブズブそうな人たちが言い争っています。
この人たちを出した時点で私は「最終的にこの人たちを屈服させるんだろうな」と思いました。
しかし、その後この人たち出てきません。
悪として顔を出させた以上、主人公に処理をさせなければなりません。
出てこないのであれば出してはいけない人たちです。
淡々と「各国は責任の擦り付け合い、怒鳴り合い、醜態をさらし続けた結果、焦土作戦に出た」くらいに済ましたほうがいいです。
素晴らしいラストシーンに「あれ、アイツらどうなったんだっけ?」と水を差す恐れがありますので、全く存在感がないくらいでいいと思います。
■真の敵は誰の何だったのか?■
全体を見るにこの話の真の敵は「(魔族・お年寄りといった弱者等)少数を平気で踏みにじっても良いとする精神」であるように思えました。
であるからに、最後はそこにフォーカスを当てる必要があります。
主人公は敵(人間の金や出世が大事だという思い込み)をどう倒したのか?
サオトメンの動画を通じて人間たちはどう変わった(思い込みを捨てた)のか?
人間の「魔族への恐怖心」への克服は描かれていましたが上記の弱者への態度への反省についてはあまりかかれてなかったかと思います。
その辺りもっと細かく触れてもらえるとヒューゴ(万人に優しくできる心)の勝利がより伝わってきたと思います。
もし今回の話の目的が「抑圧された魔族の解放」であるならば置き去りにされた老人は出すべきではないです。
あくまで魔族たちだけにフォーカスを当てた方が読者に「人間側の生々しい反応が出てこないけど実際のところ人間はどう思ってるんだ?」という考え自体を浮かばせないようにできます。
【まとめ2】
ラストにはすべて大団円にしなくてはならないので大団円に入らないところは表に出さないくらいがいいと思います。世の中、見せない意識させないという整え方もあります。
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