偽物と本物

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「……は、冗談だよね? 俺、愛してるんだよ? こんなに、愛してるのにどうしてそんかひどいこと言えるの」 「あんた、こんなことして間違ってるよ。絶対間違ってる。南が好きなら、もう解放してやれよ。それが南の幸せだろ」 「……うるさいな、お前は黙ってろよ! 南と話してるんだよ!」 どこで間違っていたんだろう。 先輩の手が僕の頬に触れる。 咄嗟に、振り払ってしまった。 この人は僕の知ってる人じゃない。
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